AI(アイ)は、日本人離れしたルックスでありながら、だれとでもすぐに打ち解けられるような人を寄せ付ける笑顔にややハスキーな声が魅力的で、抜群のリズム感と歌唱力で人気のシンガーソングライターです。祖母がイタリア系アメリカ人というクウォーターで、10代後半までを米国で過ごし、ゴスペルに触れて育ったというバッググラウンドがあるために、パワフルでソウルフルな歌を歌い、人気を博しています。日本でのデビューよりも先に米国でのグループデビューの準備をしていましたが、日本でのそろデビューを選択した彼女は2000年にシングルデビューを果たします。デビュー後すぐには大ヒットには恵まれませんでしたが、2005年に発売した12枚目のシングル「story」が大ヒットしました。「今日という一日は二度と来ないかもしれないから、この瞬間を大切に」というメッセージの込められたこの歌は、AI(アイ)の得意とする壮大なバラードに似たローテンポな曲で、多くの人の心を揺さぶり、一躍人気に火が付きました。年末にはこの曲で、紅白歌合戦に初出場しています。また、この曲はのちに未発表だった英語バージョンが2014年に公開されたディズニー映画「ベイマックス」の日本語版のエンディングテーマとなり、再び話題になりました。ソロミュージシャンとして活動する傍らで、平井堅や安室奈美恵、ZEEBRAといった実力派アーティストとのコラボレーションも多く、その歌唱力を認められています。得意なジャンルはバラードですが、アメリカで磨いたラップの腕もかなり高く、そういったコラボではラップでの参加も多くなっています。R＆BとJPOPの調和を抜群に取れる日本では珍しいタイプのシンガーです。